海外留学をする際、英語力の証明のため、IELTSかTOEFLのスコアの提出を求められますよね。
しかし、どちらも受験料が250,000円以上するので、
と思う方も多いはずです。
この記事では、IELTSとTOEFLの両方を受験した筆者が、各セクションごとに特徴を紹介していきます。どちらがご自身に合うかの参考にしていただければと思います。
IELTSとTOEFLの特徴
どちらの試験もライティング、リスニング、リーディング、スピーキングの4技能に別けられ、合否ではなくスコアで判定されます。
どちらも似ているように見えますが、点の取りやすさは人によって差が出ます。受験料はどちらも250,000円程とお高めですが、金銭的に余裕がある場合、まずはIELTSとTOEFLの両方を受験をしましょう。どちらが自分に向いてるか分かってくるまずです。
ただ、雰囲気などは受けてみないと分からない部分もありますので、できれば両方受験することをお勧めしています。
IELTS
概要
受験費用は25,380円(税込)。イギリスのケンブリッジ大学のグループが運営する試験です。
一般的にTOEFLよりは点が取りやすいと言われていますが、イギリス英語に慣れておく必要があります。
採点
採点は1.0から9.0までの0.5刻みで行われ、留学先の学校にはOverallという各セクションの平均点(四捨五入)を提出することが主流です。
受験方法
在宅受験の実施はありませんが、ペーパー受験かコンピュータ受験を選択できます。
試験会場によりますが、コンピューター受験の場合、リスニング以外のセクションの時間でも、ノイズキャンセリング機能の付いたヘッドフォンの使用が許可されているところもあります。
試験の流れ
面接試験のスピーキングと、筆記試験のリスニング・リーディング・ライティングで分かれています。筆記試験の順番は同じですが、面接試験と筆記試験の順番は試験によって変わります。
- 1. リスニング
- 2. リーディング
- 3. ライティング
筆記試験の約2時間半にトイレ休憩が設けられていません。どうしてもトイレに行きたい場合は、試験管の同行付きで、リスニング試験中と、リーディング・ライティングの試験終了までの10分間以外に行くことができます。
ちなみに筆者は、TOEFLよりIELTSの方が遥かに良い点を取れました。
各セクション
ライティング
IELTSのライティングは、文章の構成と語彙力が重要です。この両方が満足にできていれば、多少文法的なミスがあっても目をつぶってくれます。(公式テキストブックに載っている解答例へのコメントに、この旨が書いてあります)
ちなみに文字数はいくら多くても加点されません。
リスニング
このセクションは聞いた単語を書き写すなどといった、点が取りやすい問題が一定数出題されます。ですので綴りはしっかり覚えましょう。
難易度は問題によってまちまちなので、どこで時間をセーブするか、どこで満点を狙わなければならないかという感覚を身に着ける必要があります。
リスニング中メモをとることができます。
リーディング
とても量が多く、速読力が求められるセクションです。問題自体はTOEFLほど難しくありませんが、時間配分を考えて読み進めないと点数を取ることが難しいです。
スピーキング
IELTSは試験管に向かって話します。内容は、Q1とQ2が自己紹介や日常、Q3が社会的なトピックについてです。筆者は2回受験しましたが、その時のQ3は、”人から尊敬される職業”についてと、”ECサイトのメリット/デメリット”についてでした。
TOEFL
概要
受験料はUS$245。TOEICと同じETSが運営する試験です。
こちらのテストは、アカデミックな各分野の専門用語が出てきたり、問題が大学生活に焦点をあてたものが多いというのが特徴です。
IELTSに比べ、苦手だという方はかなり多いですが、基本的にはアメリカ英語なので、イギリス英語アレルギーの方はこちらがいいかもしれません。
採点
採点は30点×4セクションで出されるため、120点満点です。
受験方法
受験方法はコンピュータ受験のみで、感染症予防のため在宅受験と会場受験が選べるようになりました。試験開始時間は各受験生によって異なりますので、スピーキングと他のセクションが被ることがあります。
耳栓の使用はOKですが、無音で集中したい方は在宅受験が良いと思います。
試験の流れ
- 1. リーディング
- 2. リスニング
- 3. スピーキング
- 4. ライティング
各セクション
ライティング
Q1は、同じ題目だけど意見が違う2者(著者のテキストと音声による主張)をまとめる問題です。ライティング力のみではなく、速読力とリスニング力がないと解答することが難しくなります。
Q2はIELTSと違い、文法の正確性を重視する傾向があるようです。そのため60点代の目標であれば、単純な言い回しで文法的に正確な記述をする方が有利です。
文字数はなるべく多く書くと高得点が得られると言われています。
リスニング
大学事務局とのやり取りや授業の音声が5分~10分ほど流れます。その間はメモが取れません。そのため、公式テキストで問題の傾向を把握し、リスニング中にどんなことが質問されるかを予想しながら聞き取れるようになると点数を取ることができます。
しかし音声が長いため、リスニング中に一度意味を誤解しただけでもつまずいてしまう可能性があります。
リーディング
IELTSと比べ、学術的な単語が多く、堅苦しい文法もよく出てくるため、受験前の準備に時間がかかるセクションだと思います。しかし問題量はそこまで多くないので、対策さえすればあまり難しく感じません。
スピーキング
試験官がおらず、ひたすらパソコンのマイクに向かってしゃべり続けるため、好き嫌いが分かれます。
録音中は終了までのカウントダウンが表示されます。制限時間が無くなると、録音は自動的にオフになります。一方IELTSは、試験管がきりの良いところで中断してくれます。
また一部の問題では、会話音声や文章が提示されるので、その内容を要約し、解答(音声の吹込み)をするものもあります。
以上がそれぞれの試験の特徴でした。
どちらを受験するか迷っている場合は、公式テキストで問題を解くか、模試を受けて傾向を掴んでから決めることをお勧めします。
テキストで勉強してみる
IELTSの参考書
IELTSの公式テキストは模擬テスト4回分で、ページ数の割にお高めですが、スコアごとのライティングの採点コメントが載ってるのでとても参考になります。リスニングはスクリプト付きです。
また質の良い非公式テキストが少ないので、まずは公式テキストで試験全体の流れを理解するのがいいと思います。
TOEFLの参考書
TOEFLの公式テキストも模擬テスト4回分ですが、問題ごとの解説ボリュームを考えるとコスパがいいです。なぜこの回答になるのかという丁寧な解説が各セクションごとに載ってます。
また、リスニングだけではなくライティングとスピーキングのスクリプトも載ってます。
模試を受けてみる
まずは試験を体験してみることが一番です。
バークレーハウスでは模試と一緒に無料の体験レッスンも受けられるようです。この教室の講師であるMASAKIさんは公式のYoutubeチャンネルも運営されていて、筆者も受験前にお世話になってました。無料のレッスンは最近知ったので受講したことはありませんが、試しにこの制度を活用してみてはいかがでしょうか。
IELTS 対策
TOEFL対策

以上がIELTSとTOEFLの特徴についてでした。
不明点などございましたら、コメントかお問い合わせよりご相談ください。