この記事は、マレーシアの奨学金に関する情報が少なくて困っている方に向けて、マレーシアに留学した筆者が、奨学金を種類別に紹介していきます。
まず、現在マレーシアが国として出している奨学金はありません。以前は募集があったようですが、ここ数年は情報が更新されていませんでした。
ですので奨学金を受け取りたい場合は、日本の団体からの奨学金か、大学独自の奨学金を申請しましょう。しかし大学独自の奨学金は、学校によって変わりますのでこの記事では説明を省きます。
日本の奨学金は、個人の財団が提供しているものと、JASSOが提供しているものがあります。以下で順にご説明していきます。
個人の財団 (給付型)
マレーシアの大学も応募対象となる、2つの財団をご紹介します。どちらの奨学金も給付型です。
孫正義財団
定員 | 40人 |
金額 | |
年齢 | 25歳以下 |
その他 | 国内外の活動で優秀な結果を持っている |
奨学金の上限はありませんが、満たさなければならない応募条件のハードルが高いです。
“国内外の活動で優秀な結果を持っている”というのは、学校の成績やコンクール、起業などを通じて優秀な成績を収めた応募者のことです。
江副財団
定員 | 10人程度 |
金額 | 1,000万円まで |
英語力 | IELTS7.0以上/TOEFL100点以上 |
専攻 | 理系 |
QS世界大学ランキング | 総合30位以内 理系部門30位以内 マレーシアで1位の大学 (マラヤ大学) |
SQ世界大学ランキングのマレーシア1位はマラヤ大学なので、マラヤ大学に留学する方は応募資格があります。
しかし残念なことに、総合部門、理系部門ともに30位以内に入る大学は、マレーシアにはありませんでした。ですので、マラヤ大学以外の方は応募資格がありません。
JASSO
JASSO(日本学生支援機構) 給付型
正式名称は、海外留学支援制度(学部学位取得型)といいます。
この奨学金の応募には、書類審査と面接審査の2種類があり、その審査の合格者のみ受け取ることができます。
内容
種類 | 給付型 (返す必要無) |
毎月の受取額 | 59,000円~118,000円 |
受取期間 | 原則4年 |
定員 | 45人 (2021年度実績) |
渡航時期 | 2022年4月1日~3月31日の間 (2022年度募集) |
条件
国籍/永住権 | 日本 |
経歴 | 国内外の高等教育機関/ 大学準備コースに在籍したことがない |
学歴 | 高等学校またはそれに相当する卒業資格 |
成績 | 3.7 (5段階中) |
両親の年収 (2020年) | 2,000万円以下 |
※表は重要条件を抜粋しました。その他の条件に関しては、JASSOの募集要項をご覧ください。
審査スケジュール (2022年度の場合)
募集要項公開 | 2021年9月1日 |
事前登録期間 | 2021年9月6日~2021年10月7日 |
応募受付期間 | 2021年9月6日~2021年10月15日 |
書面審査結果通知 | 2022年1月上旬 |
オンライン面接 | 2022年1月22日・2022年1月23日いずれか |
合否発表 | 2022年3月上旬 |
JASSO(日本学生支援機構) 貸与型
概要
正式名称は、第二種奨学金 (海外)といいます。
種類 | 貸与型 (返す必要有) |
毎月の受取額 | 20,000円~120,000円 |
受取期間 | 在学期間中 |
年利
年利は利率固定方式と利率見直し方式の2種類があり、どちらにするか選ぶことができます。
以下の表では、2021年4月に貸与終了した場合の利率をそれぞれご紹介します。
固定方式 | 0.268% |
見直し方式 | 0.006% |
ちなみに、どちらも上限は3%までです。
また留学用の貸与型奨学金は利子に加え、保証金も必要となります。
保証や利用条件に関してはこちらの記事で解説しています。
返還
貸与終了の翌月から7か月目の月から始まります。
申請方法
また貸与型の場合、申請方法が2種類あります。
渡航前に申請する予約採用と、渡航後に申請する在学採用です。どちらの方法で応募するかは、応募者の卒業後の年数によって異なりますので、以下の表でご確認ください。
▸ 国内の学校卒業見込み ▸ 国内の学校卒業後3年以内 | 予約採用 |
▸ 国内の学校卒業後4年以上 ▸ 海外の学校を卒業 ▸ 既に海外の大学に在学している | 在学採用 |
予約採用と在学採用の応募条件や応募方法については、こちらの記事で解説しています。
以上がマレーシア留学で使える奨学金についてでした。
不明点などございましたら、コメントかお問い合わせよりご相談ください。